アパレル業界就職への道VOL.15

増田恵一(キャリアカウンセラー/文化服装学院キャリア支援室室長)

作品プレゼンテーション

いよいよ就活のノウハウ、最後の項目、作品プレゼンテーションです。

作品プレゼンテーションとは

(1)特徴

  • 主に技術系の職種(デザイナー、パタンナー、縫製など)を志望する学生に対して、自作品をプレゼンテーションさせてその評価を採否に反映させる
  • 面接試験と実技試験それぞれの要素をかね合わせた試験
  • 流通、販売系職種の志望者に対しておこなう場合もある(ポートフォリオなどをプレゼン)

(2)時間

  • 時間を区切られる場合は「3分」「5分」、長くても「10分以内」が一般的

(3)評価ポイント

  • 作品「を」プレゼンテーションするのではなく、作品「で」自分自身をプレゼンテーションする=作品プレゼンテーションの評価対象は、作品そのものよりも作品をプレゼンテーションするプレゼンターその人
  • プレゼンテーションは、高度なコミュニケーションスキルを必要とするビジネススキルであり、作品のレベルが高くても、プレゼンテーションのレベルが低いと選考を通らない

<ありがちな失敗例その1>

受験者⇒「えーと、この作品は前の職場で、私がデザインしたものでぇ、ポイントは(ポイントその1)とぉ、(ポイントその2)とぉ、(ポイントその3)です。
面接官の評価⇒「だらだら、ずらずら。話の筋道もポイントも見えない。聴いていてイライラする」

<ありがちな失敗例その2>

受験者⇒「背中を丸めて両手を後ろに組んだまま、面接官と目線を合わさず、作品のほうを向いて作品にぼそぼそとしゃべっている」
面接官の評価⇒「誰に対してプレゼンテーションしているのだろう?聞き手に語りかけないプレゼンテーションでは何も伝わってこない」

プレゼンテーションスキル

作品プレゼンテーションでは、作品そのものはもちろん、プレゼンターのプレゼンテーションスキルも評価の対象となります。つまり、「どんな作品を」プレゼンテーションするかも大切ですが、それ以上に「どのように」プレゼンテーションするかが合否のポイントになります。
プレゼンテーションスキルのポイントは、「話の組み立て方」と「話の見せ方」です

(1)<全体>⇒<部分>⇒<全体>の構成と展開

①<全体>=「結論」

  • 自己紹介する
  • 作品のテーマ/コンセプト(製作意図)を述べる
  • 作品の訴求(アピール)ポイントを述べる(なるべく3つ以内)
    (たとえばこんなふうに)

    こんにちは。(氏名=フルネーム)です
    ただ今から作品プレゼンテーションを始めます
    よろしくお願いいたします
    こちらの作品のコンセプトは(コンセプト)で、
    ご説明したいポイントは3点あり、
    (ポイントその1)(ポイントその2)そして(ポイントその3)の3点です
    それではそれぞれについて詳しくご説明いたします

②<部分>=「説明」

  • ①で述べた作品の訴求ポイントの1つ1つについて詳しく説明する
  • <部分>の説明も基本は<全体>と同じであり、「結論」を先に述べ、続けて「説明」を述べる
    (たとえばこんなふうに)

    まず(ポイントその1)ですが、(結論その1→説明その1)です
    次に(ポイントその2)ですが、(結論その2→説明その2)です
    最後に(ポイントその3)ですが、(結論その3→説明その3)です

③<全体>=「まとめ」

  • プレゼン全体のクロージング(締めくくり)
  • 苦労した点、工夫した点、反省点や改善点について述べ、最後に質問を受け付ける
    (たとえばこんなふうに)

    反省点としては(反省点その1)と(反省点その2)が挙げられます
    次回の制作に向けての課題は(課題その1)を解決することです
    以上で私の作品プレゼンテーションを終わります
    ありがとうございました
    ご質問があればお願いいたします

(2)話を<見せる>

聞き手の視覚要素に訴える技法で話を<聞かせる>と同時に<見せる>ことでプレゼンテーション効果が高まります

①ニュートラルの姿勢

  • 正しい立ち姿勢をキープする
    背筋の伸びを意識してまっすぐに立ち、手を後ろに組まない
  • 立ち位置(作品をボディに着せ付けてプレゼンテーションする場合)
    右利き...ボディの左側に立つ
    左利き...ボデイの右側に立つ
    ※ビジュアルハンドは利き手が原則
  • 両手の位置
    男性...体側に自然に沿わせる
    女性...体前で軽く手を合わせる
    ※作品をハンガーに掛けてプレゼンテーションする場合は、利き手と反対側の手にハンガーを持つ

Show→See→Speak
Show(見せる)=手で訴求ポイントを指し示す

See(見る)=面接官とアイコンタクトをとり目線を合わせて笑顔

Speak(話す)=はきはきと元気な声で話し始める

ビジュアルハンドとフィンガーアクション ビジュアルハンド...両手を使って話を<見せる>技法 (例)作品の訴求ポイントを手で指し示し、面接官の視線をその箇所に誘導する フィンガーアクション...手指を使って話を<見せる>技法 (例)作品の訴求ポイントが3つあることを述べるときは、言葉で「3つあります」と述べると同時に指で「3」と示す

さて次回は最終回です。内定から入社までの注意点を述べていきます。

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