アパレル業界就職への道VOL.13

増田恵一(キャリアカウンセラー/文化服装学院キャリア支援室室長)

グループディスカッション

今回はグループディスカッションです。とはいうものの、中途採用ではグループディスカッションという形式の試験をおこなうことはあまりありません。しかし、面接官が求めている「コミュニケーション能力」とは何かを探る上で知っておいて損はありません。是非活かしてください。

[グループディスカッションとは]

(1)形式

  • 受験者を5名~10名以内の小グループに分け、テーマを与えて話し合わせ、面接官はその一部始終を観察して合否を判定する
  • 面接官は話し合いには加わらないが、面接試験の形式の一つである

(2)時間

  • ディスカッションの時間は30~60分程度が標準
  • 1グループあたりの人数やテーマの難易度によっても異なる

(3)目的

  • コミュニケーション能力を含む対人関係能力を測る
  • 対人関係能力を筆記試験や面接試験で把握することは非常に難しいため、話し合いや作業(グループワーク)をおこなわせ、他者との関わり方を観察することで対人関係能力を測る
  • 発言の内容だけでなく、話し合いに積極的に参加してグループに貢献しようとする取り組み姿勢もチェックされる

(4)評価ポイント

  • 自分の考えをわかりやすく伝える力(=コミュニケーション力)があるか
  • 人の話を聴く姿勢(=傾聴力)があるか
  • 人と協力しようとする姿勢(=社会性)があるか
  • 人を動かす力(=リーダーシップ)があるか
  • 問題解決に貢献する姿勢(=目標意識)があるか

[ディスカッションのルール]

グループディスカッションには、守るべきルールがあります

(1)自己紹介する

  • 氏名(フルネーム)を述べ、「本日はよろしくお願いします」と挨拶

(2)役割分担を決める

  • あらかじめ役割を指定されている場合はそれに従う
  • 特に指定されていない場合でも、役割決めの必要性に気づくかどうかがチェック項目に含まれている場合が多いので、話し合いに先立って以下のような役割を決めておく
司会(リーダー) ...ディスカッションの進行役
書記 ...話し合いの内容を記録する役
発表者(プレゼンター) ...プレゼンテーション役
タイムキーパー ...時間配分と進行状況を管理する役
  • 司会役を進んで引き受ける積極性は大切だが、そのぶん評価のハードルも高くなる(司会役の力量不足でディスカッションが低調に終わると、そのグループ全体が不合格となるケースもある)

(3)発言のルールを守る

  • 発言したいときは挙手して司会の許可を求める
  • 司会に指名されたらそのつど姓(苗字)を名乗り、そこから意見を述べる(苗字をそのつど名乗るのは、書記に対する配慮)
  • 発言は、ビジネスコミュニケーションの基本に則り、まずは結論を述べ、それから理由や説明を続ける。終わりを「以上です」と締めくくり、発言を終えることを告げる
  • 他者の発言を途中でさえぎるような行為はいうまでもなくNG、一人で長々と話すのも他者の発言機会を奪う行為とみなされる
  • 発言回数の多さは必ずしも積極性・貢献度とはみなされず、むしろ発言回数が少ない人に「○○さんの考えはどうですか」と発言を促す気配りを示すほうが評価に結びつく

(4)制限時間内の意見集約

  • 定められた時間内に求められた結果を出す=時間管理意識
  • 時間超過はグループの連帯責任とみなされ、グループ全員が不合格になることもある

[コミュニケーションのポイント]

グループディスカッションで大切なのは「何を話すか」以上に「どのように話し合うか=話す態度・聴く態度」です

(1)話す態度

  • 一人ひとりにアイコンタクトをとりながら、時に身振り手振りを交えながら、にこやかな表情で、ハキハキ話す
  • 最低限「です、ます」の丁寧語で話す

(2)聴く態度

  • 発言者にアイコンタクトをとり、適宜あいづちをうちながら聴く
  • 書記役でなくてもメモをとりながら聴く

(3)感情的にならない

  • 意見が対立したり、発言内容を批判されても決して感情的にならないこと
  • 相手の人格を否定するような発言も厳禁
  • Yes-but法の実践
    「なるほど、そのご意見はごもっともです(=Yes)しかし(=but)、私は○○であると考えます、なぜならば□□だからです」

(4)話の軌道修正

  • ディスカッション時間が長くなると、話が脱線したり行き詰ったりする場合があり、そうしたときに脱線した話を本筋に戻せる人や、別の方向性を示して行き詰まりを打開できる人はリーダーシップありと評価される

[グループディスカッションのバリエーション]

(1)ブレーンストーミング

  • 他人の意見を批判しないというルールの下で、テーマについて自由に意見を出し合う

(2)ディベート

  • あるテーマに対して、肯定派と否定派とに分かれて議論を戦わせる
  • お互いに自分の立場が正しいことを理論的に述べて、相手を論破し合う

(3)ケーススタディ

  • 実際の仕事を想定したテーマについて意見を出し合う
    例:新規出店をプランニングしなさい、など

「グループディスカッション」、いかがでしたでしょうか。
企業側が求める人材、その第一声は「コミュニケーション能力のある方」でしょう。それだけコミュニケーション能力は大切です。そしてどういう方法でその人のコミュニケーション能力をはかるのかも理解してもらえたと思います。これは今後も何かと役に立つと思います。

さて次回は「ポートフォリオ作成」へとすすんでいきます。。

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