2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

メディアの多様化が進むパリ・コレクション。 1 JUN. 2013

PHOTO MASATOSHI UENAKA
TEXT MARIKO MITO(B.P.B. PARIS)

 2月26日から9日間に渡り、2013−'14秋冬パリ・コレクションが開催された。公式スケジュールでの参加メゾン数は98。1日平均11メゾンが新作を発表し、それ以外のオフスケジュールを合わせると100を超えるショーが行なわれた。

 ここ数年、パリ・コレを見ていて感じるのは、報道陣の変化である。その要因はインターネットの普及によるもので、ジャーナリストの数は減り、媒体の種類も以前とは明らかに異なっている。ファッションウィークを組織する協会(フランス・クチュールおよびクチュリエとモードのクレアトゥールのプレタポルテ連盟)の統計によると、公式に取材を承認されたジャーナリスト(編集、記者、フォトグラファー、テレビクルーなど)は、6年前の1,729人に比べ、今年は1,440人に減少。さらにその内訳を見ると、雑誌、新聞、ラジオの媒体数は475から332へと約7割に減り、特にテレビは47から24へと半数になっている。これに対し、ウェブ部門は9から49へと飛躍的に増え、テレビを超える結果となった。協会では、デザインの盗作を回避するために取材を規制し、ジャーナリストの登録制度を設けてきた。現在の制度では、個人での登録はできず、企業(新聞社、出版社、報道局など)からの申請が義務づけられている。だが、ブロガーが地位を築き、ウェブマガジンが時差なく情報を発信するようになった今、制度は改正を求められているのである。協会では、メゾンの代表者を集めた会議を行ない、ウェブ記事の内容を調査することで、ジャーナリスト個人やブロガーの登録を検討している。ディディエ・グランバック会長は「アクティブでいることは大切です。モードのシステムとそのコミュニケーションを理解し、進歩させ、スピーディにパリから情報を発信させるために。昔ながらの紙媒体だけではないという考えを認めなければなりません。そして、ただ写真を撮って配給するだけではなく、聡明な分析をしている人であるかどうかを見分ける必要があります。画像よりも、分析と論理の正当さで判断するべきだと考えています」と語る。マスメディア社会から、よりパーソナルに情報が収集されるネット社会に移行する中、パリ・コレの体制も変化を余儀なくされているのである。このように個々のメディアが波及することにより、ファッションの動向も細分化されてきたと言えるだろう。

 トレンドは見えにくくなっているとはいえ、明確に表れていたキーワードもある。色は白と黒。パステルやビビッドカラーを差し色に使っているが、それはほんの一部にすぎない。マテリアルでは、千鳥格子、グレンチェック、ヘリンボーンツイードなど、トラディショナルなテーラー生地が目立ち、メンズのワードローブからインパイアされたアイテムが多数提案された。また、ゴージャスさを引き立てるファーも豊富で、カットして模様を描いたり、パッチワークをしたりとモダンに仕上げられている。

2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

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今シーズンのキーカラーである白と黒の代表的なスタイル。01 ニナ リッチ 02 ヴァレンティノ 03 クリスチャン ワイナンツ 04 ロエベ 05 メゾン マルタン マルジェラ 06 バレンシアガ 07 ジュンヤ ワタナベコム デ ギャルソン 08 サカイ 09 サンローラン 10 ヴェロニク ブランキーノ 11 ヨウジヤマモト 12 ディオール トップの写真は、スマートフォンを使ってジャンポール・ゴルチエのランウェーを撮影するジャーナリスト。

 また、大きな注目を浴びたメゾンは、アレキサンダー・ワンがクリエーティブディレクターに就任したバレンシアガと、2回目のプレタポルテを発表したラフ・シモンズのディオール、エディ・スリマンのサンローランだった。

 バレンシアガは、15年間に渡りクリエーティブディレクターを担ってきたニコラ・ゲスキエールが昨年11月末に退任。ニューヨークをベースに自身のブランドで高い評価を得ているワンが、12月に同ポストに任命された。コレクションは、伝統あるメゾンのコードをシルエットに取り入れつつ、マーブル模様をさまざまな手法で表現した現代的な作品。ディオールはアンディ・ウォーホルの初期のイラストをモチーフに使うなど、アートとの融合を見せ、アシンメトリックなデザインと共に、モダンでエレガントなコレクションを披露した。サンローランは、1月に発表されたメンズの流れを汲む「カリフォルニア・グランジ」ルック。ウルトラミニのベビードールドレスやスクールガール風など、フレッシュな装いに溢れた。

2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

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2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

左は、マーブル模様を全面に使ったバレンシアガ。© BALENCIAGA 右上は、ディオール。ランウェーには青空が描かれ、巨大なシルバーバルーンが会場を彩った。右下の2枚は、サンローランのコレクション。

 その他、クリストフ ルメール、クリスチャン ワイナンツ、マキシム シモアンスが、パリのランウェーに返り咲き、アンダーカバーはオフスケジュールでの参加。ソニア リキエルは、クリエーティブディレクターにカナダ出身のジェラルド・ダ・コンセイサオが就任し、ヴィオネ、エマニュエル・ウンガロも新旧交代を行なった。

2013-'14 A/W PARIS COLLECTIONS

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