2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS

場外でもエキサイトするニューヨーク・コレクション。 30 NOV. 2013

TEXT TERUYO MORI

 メディア・フレンジーという言葉があるが、ニューヨーク・ファッションウィークは、ますますその言葉通りの様相になっている。ブロガーの台頭と、日本だけでなく世界中のメディアでの「お洒落スナップ」の人気と共に会場付近では、ブロガーを始め、カメラマンや見物人でごった返し、「お洒落な人」としてメディアへの露出を願う人々は、会場付近で靴を履き替えたり、着替えたりしている。ベテランのバイヤーやジャーナリストたちからは、本来の目的は何? と疑問が出るのも頷ける。かつてファッションウィークはランウェーでは何が新しいか? に関心が寄せられ、ランウェー自体、つまりデザイナーのコレクションへの期待に対するエキサイトメントに包まれていた。それがここ数年、エキサイトメントはランウェーよりもむしろ場外になった。場外のエキサイトメントと同じくらい、高揚感を人々に与えているデザイナーは、ニューヨークではマーク・ジェイコブス、アレキサンダー・ワン、マイケル・コース、アナ・スイ、カルバン クライン コレクションのフランシスコ・コスタ、プロエンザ スクーラーのジャック・マッコローとラザロ・ヘルナンデス、トム・ブラウンなどが挙げられる。場外のエキサイトメントもファッションウィークを盛り上げるために、その必要性は否めないが、ランウェーがより活気づくように、デザイナーたちの場外のエキサイトメントに対する対策が望まれる気がしてならない。

2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS
上とトップの写真は、リンカーンセンターで行われた、マイケル コースのランウェーより。

 さて、コレクションに関しては、全体的なムードは1990年代のミニマリズムをべースにしたような、クリーンな印象を与えた作品が多かった。ミニマルでも排他的、禁欲的ではなく、リラックスしたムードで、シルエットもタイトからほど良く余裕を持たせたルースなものが多い。色は白が多く見られたが、パステル、特に淡いピンクやアイスブルーが目立ち、特にアレキサンダー ワンのピンクは印象深い。アイテムではシャツが挙げられる。メンズライクなオーバーサイズのシャツからクロップドにしたもの、そしてシャツドレスなどは、来春のマストハブなアイテムになりそうだ。
ジャケットでは、今シーズンもモーターサイクルジャケットは人気だが、スリーブレスのテーラードジャケットやベストが新鮮だ。ボトムでは、ショーツよりもワイドレッグのゆったりしたシルエットのパンツ、ミディ丈のルースなシルエットのスカートが注目された。
スタイリングでは,多くのデザイナーがレイヤードルックを提案していた。クロップドのトップとのロングでタイトでもルースなフィットのトップを重ねたり、透ける素材のスカートとパンツやショーツとの組み合わせだが、レイヤードでもボリューム感がないのが特調だ。

2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS

2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS
2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS
2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS
左は、淡いピンクが印象的なアレキサンダー ワン。右では、象徴的なアイテムをピックアップ。上段はノースリーブのテーラードジャケット。中段はシャツ。下段は定番と言えるライダースジャケット。01 バンド オブ アウトサイダーズ 02 3.1 フィリップ リム 03、04 テス ギバーソン 05 アレキサンダー ワン 06 ティスケンス セオリー 07 ディーゼル ブラック ゴールド 08 ラルフ ローレン コレクション 09 ジェイソン ウー

 今コレクションで特に考えさせられたのが、シーズンレス。つまり、四季にとらわれないということだ。アメリカの市場では、常夏の地域もあれば、春夏といっても夏がほとんどないところもある。昨今のグローバル化したファッション市場だと、季節を限定できない状況になってきている。今シーズンのマイケル コースは、ファーのストールをあえて春夏物として出し、マーク ジェイコブスも従来の春夏物では考えられないコレクションだった。2014春夏コレクションが店頭に並ぶ1月、2月は北半球では真冬。消費者心理からすれば、春夏ものでも寒さが凌げて、しかもフレッシュなデザインが欲しいと思うのも最も。デザイナーたちはこの考えを無視できないはずで、シーズンレスの傾向は今後も加速するのではないだろうか。

2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS2014 S/S NEW YORK COLLECTIONS
左の2枚は、マイケル コース。右の2枚は、マーク ジェイコブスのコレクションより。

Ads by Glam

show search
Notice
media partner
fashionjp.net SOEN ONLINE room service roomsLINK
Glam