Stephan Schneider

来日したラコステのFOB。 9 AUG. 2012

PHOTO NORIFUMI FUKUDA(B.P.B.)
TEXT MARIKO NISHITANI

2010年9月、クリストフ・ルメールの後を継いでラコステのクリエーティブディレクターに就任したフェリペ・オリヴェイラ・バティスタの評判がいい。
ラコステは、1933年にテニス選手のルネ・ラコステが、当時フランス最大のニットウェアメーカーのオーナー兼会長だったアンドレ・ジリエと組んで設立したブランドである。ルネ・ラコステのトレードマークのワニを胸に刺繍したニットのテニスウエアに始まり、ゴルフ、セーリングなどのスポーツウエアを作って成功してきただけに、スポーツウエアブランドとしての色彩が強い。その歴史に、軽快なシティウエアの現代性を盛りこんだのが前任のルメールだとすれば、さらにモードの空気を注入し、ラコステの持っているスポーツウエアのノウハウを生かしつつ大胆にデザインしたのがフェリペ・オリヴェイラ・バティスタだといえる。渋谷に誕生したラコステのフラッグシップショップのオープンに合わせて来日したFOBに早速話を聞いた。

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LACOSTEの2012-'13秋冬コレクションより。テーマは「rugby dress meets ski-suits」(ラグビードレスがスキースーツと出会う)。トップの写真は、東京でのフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ。ルネ・ラコステの写真と。

ロジカルなデザイン

フェリペさんは、かつてクリストフ ルメールで働いていらしたんですよね。最初のオファーはルメールさんからあったのですか?

フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(以下 FOB)いえいえ、そうではなく、パリのリクルート・エージェンシーからです。確かに、クリストフとは以前一緒に働いていて、10年くらいブランクがあって、ラコステでの最後の二日間を、引き継ぎ作業のような形でまた一緒に働いたのですが、なんだか変な感じでしたね。一巡する感じでおもしろいですけどね。

最初にラコステの話が来たときに、どういう気持ちでしたか?

FOB   この話を聞いた時、クリストフがエルメスに行くということはすでに発表されていたので、僕も知っていました。でも、僕に来るとは思っていなかったので、連絡をもらった時は興奮しました。大きなチャレンジですし、責任のある仕事なので。デザイナーになった時にまず、ラコステがどこに向かって行くのかというプランをビジュアルで説明する仕事がありました。これをやった時に、この就任は自分にとっても、とても理にかなったことだと思いました。

どういう提案をなさったんですか?

FOB  ブランドのライフスタイルを表現するために70枚のボードを用意して、ライフスタイル、メンズウエア、ウィメンズウエア、それから色に対する自分のビジョンをまとめ、それぞれ具体的にどういう提案をするのかを、写真を見せながら説明しました。
スポーツウエアというよりもワードローブとして位置づけたかったので、いろんな人たちにアプローチすることを考えました。特に、ウィメンズウエアで、どうすれば、毎日ラコステを着るという提案ができるのか、スポーツウエアでカバーできない、もう少し都会的なテーストをどう入れて行くか、などに注力しました。

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これも同様に、ニューヨークでのLACOSTEの2012-'13秋冬コレクションより。ブランドのイメージを一新するスタイリッシュなコレクション。

それは、ラコステが持っているスポーツウエアの歴史と、機能的な服をずっとデザインしていらしたフェリペさんご自身の接点を探る試みでもあったのでは?

FOB  そういっていただけてうれしいです。他のジャーナリストの人たちはあんまりそういう風には見てくださらなかったのです。でき上がったものがだいぶ見た目が違いますからね。でも実は、自分としては機能的な衣服としてのスポーツウエアというものにとても興味があったのです。僕自身、機能とか、デザインの中になぜそれがあるのかというようなロジックがあるものの方が好きなので、ブランドと自分がもともと持っているものとは、接点があるのです。

あなたのコレクションが初期の頃から好きで、注目してきましたからね。いわゆるパリのコレクションブランドのように、ドレスがあって、セクシーで、というのとは一線を画していると思って見てきました。style.comでは、セクシースポーツウエアという風に紹介されていましたが。

FOB  もちろん、僕はラコステの中に、ボディコンシャスな要素は盛りこみたいと思っていますが、それは、ヘルシーなボディコンシャスですね、スポーツウエア的な。構造もエルゴノミックな、体にフィットするものだったりします。

意外に、今日本人が一番欲しいのはそういうラインだと思いますね。今や日本では、かわいい服かコンサバな服が主流になっていて、普通に着れて、新しい空気、新しい感覚をもたらしてくれるものが求められていると思います。

FOB  なるほど。そうだといいのですが。それからラコステでは、デモクラティックなスポーツウエアというのが原点ですので、靴を変えるだけでドレスアップもできるし、カジュアルにもなるというような汎用性を重視しています。着やすくて、でもツイストが効かせてあって、特別感のあるものということです。

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