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"Taipei IN Style 2010" Asian Designers meet in Taipei

アジアのデザイナー発信基地を目指す「タイペイ・イン・スタイル 2010」開催

INTERVIEW

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Yun-Chin Kuo / Taiwan Textile Federation

主催の台湾テキスタイル・フェデレーションはもともと繊維、テキスタイル、デザイン、流通まで幅広くファッションをバックアップすることを目的に政府がサポートしている財団法人。今回のタイペイ・イン・スタイル 2010(TIS)を統括したユン・チン・クオは、台北の輔仁大学と東京の文化服装学院でテキスタイルを学び、その後アメリカのイリノイ大学でアートのMAコースを卒業した。その後18年間、台湾テキスタイル・フェデレーションでファションデザインと産業を結びつけ、いかにデザインを広めマーケットを作るかというプロジェクトに取組んできた。「TIS初日に行われたデザインセミナーでは、イッセイミヤケの藤原大さんは、デザインだけに焦点を当てるのではなく、人と人とのつながりや絆、もっと言えば世界の平和まで広いビジョンで物事を考えていることが分かりました。ミッシェル・クランは、『ファッションばかり考えているデザイナーは良いデザイナーになれない。身の回りや社会で起こるすべてのことに興味を持って生活できる人がよいデザイナーになれる』と。その通りだと思います。生地、モチーフ、デザインのことばかり考えるのではなく、他人のこと、環境、未来の人たちの生活のことなどに関心が持てる人。その一着の服に関わるすべての人たちのことを考えられる人であることが、デザイナー、ブランドとして成功する条件のひとつだと思います。」デザイナーを育て、さらにはマーケットとして発展させたいという願いがTISにはある。

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Gioia Pan / 「Gioia Pan」designer

台北で生れ育ったジョイア・パン。父は日本輸出用のニット工場を営んでいた。物心ついたころからニットで遊びながら育った。その父のニット工場の跡を継ぐために、文化服装学院に留学し、そのまま日本のニットメーカーで1年間経験を積む。日本で働いた一年間は、自身のブランドを立ち上げる際とても役立ったという。「日本の会社では縫製を一から学びましたし、商品に何を求めるのかということから、品質管理まで。何が良くて何が悪いのかを見極める目も養いました。台北に戻り父の工場では経営に携わっていましたが、やはり自分でクリエーションをしたくて、2001年にブランドを立ち上げました。ただあったかくてかわいければいいというニットの概念を変え、ニットの特徴や存在感を出した、オーダーメードのクチュールのようなニットを作りたかったのです。当時、台湾にはテキスタイルデザイナーはいても、ニットデザイナーという職種が存在していなかったのでニットのクチュールと言う存在が珍しかったことも興味を持ってもらえた理由だと思います。」彼女のクリエーションを支えるのは長年に渡り彼女の父のニット工場で働いてきた職人たちと、熟練の技。ブランド設立から9年。上海や北京でも人気が広がり、それぞれのファッションウィークにも参加している。中国は広く、都市によって求められるデザインも異なるため数ヶ月単位で各都市に滞在しリサーチを重ねており、この秋にはソウルファッションウィークにも参加するというアジアを拠点に更なる飛躍が期待される。

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Masa Tung / 「PUREDESIGN」designer

レザーのバッグやアクセサリーを展開しているピュアデザイン。デザイナーは台湾出身で東京を活動の拠点にしているマサ・トウ。台北にある実践大学服装学部を主席で卒業。洋服にプラスするもの。バッグやアクセサリーに在学中から興味を持ち始める。2004年に高島屋の国際スカラシップを受け、文化服装学院工芸科に留学。スピックインターナショナルで3年間キャリアを積み、昨年念願だった自身のブランドを立ち上げた。バッグを開くと実は四角形になるちまき形のバッグや下駄の足つきトートバッグなどユニークなデザイン。「日本の建築、工芸品、文化にもともと興味がありました。夏休みには日本中、いろいろなものを見て旅しました。特に気に入っているのは大好きな安藤忠雄の建築で北海道にある水の教会、大阪の光の教会。直島にも何度も行きました。実際に自分の目で見て感動したものや、日常で発見したことから生まれたデザインでなければ、それを見た人たちに感動を与えることも、使ってみたいという気持ちにさせることもできないと思います。」
そして彼女の魅力はそのアクティブな行動力と、フレンドリーであたたかな人柄にある。「よく関西人っぽいと言われるんですけど、デザインが好きということは人が好きということ。本当に人好きなんです。私の作品では選ぶ革がとても重要になってくるんですけど、東京は浅草、関西では兵庫まで職人の人たちに直接会いに行きます。新しい素材はありますか?これどうしたらいいんですか?分からないことは何でも聞きに行きます。いろんな人たちに助けられています。」10月にはパリでトラノイに出展予定。台湾と日本で培われた才能と人間的な強さと明るさで、今後の活躍が楽しみだ。

Michelle Wu, Yoyo Pan / 「HEAVY MACHINE」designers

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2010年春夏コレクションでデビューした靴のブランド。デザイナーはオーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学を卒業したミシェル・ウーとニューヨークファッション工科大学を卒業したヨヨ・パンの女性ユニット。ふたりとも海外の大学でファションデザインを専攻した、台北でシューズブランドを立ち上げるという異色の経歴。彼女たちの作る靴は、そのグラフィカルなラインとシェープ。さらに独特の色使いにオリジナリティーがある。この色々には台湾の伝統的な色を取り入れているそう。

Baron Lee / 「talkie talkie」designer

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台湾の実践大学卒の服装学部で学んだバロン・リーによるトーキートーキー。レディスとメンズの両方を展開している。Tシャツ、シャツ、ワンピースなどベーシックなアイテムをパターンでフォルムにオリジナリティーを出している。2枚のシャツを上下につなぎ一枚のドレスにしたり、袖口が3つあるTシャツなど、着るのも、見るのも楽しい服。

Johan Ku / 「Johan Ku」designer

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台湾の樹徳大学卒業後、輔仁大学で修士号(MA)を取得。2005年に自身のアトリエを持ちブランドをスタートした、ヨハン・クー。世界を見て、インターナショナルデザイナーになりたいと、一旦ブランドは休止し、セントマーチン美術大学のMAコースで再度学ぶことに。ロンドンではファッションウィークでジャーナリストととしてレポートし、デザイナーとは別の立場でバイヤーやプレスと関わることは考え方を広げたという。ニットドレスのシリーズは、2004年の作品と、それを発展させ今年台湾の女性ヴォーカルユニット「SHE」の衣裳のために製作したものを一緒に展示。ニットが生み出す、ゲージや網み目のダイナミックな表情が印象的。今年の春からブランドを再開し、今後はロンドンと台北で活動する。

Ashin /「STAY REAL」director

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台湾一の人気バンドと言われるロックバンド「五月天(Mayday)のヴォーカリスト阿信率いるデザインチーム、ステイリアル。グラフィックTシャツを中心に手がけ、ストリートファッション好きの若者たちに絶大な支持を得ている。ブランド戦略も2009年の「ハローキティ」35周年にはサンリオとのコラボでロボットキティを、またベプシ、ノキア、スターバックスとのコラボも積極的に展開するなど個性的。国立台湾美術館や上海近代芸術館でアートイベントを行うなど活動は多岐にわたる。