Feature-highfashionOnline

PHENOMENON

フェノメノン

2010.05.24 update | COLLECTION

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

PHENOMENON

Designer
Osumi Takeshi
オオスミ タケシ

date: March 24th 2010
start: 20:30
place: National Stadium
director: Michio Hoshina (Bon)
stylist: Masumi Sakamoto (The Voice)
hair: Go Utsugi (Switch Management)
make: Masayo Tsuda (Mod's Hair)

photographs: Josui (B.P.B.)

当日は、雨が降り、とても冷え込んでいたにも関わらず会場には、初のショーを一目見ようと多くの人が駆けつけ熱気で溢れていた。それまで流れていたクラシックから一転してイギー・ポップ&ザ・ストゥージーズの"Shake Appeal"が爆音で鳴り響き、コレクションがスタート。プリーツが施されたマキシ丈のロングシャツやトレンチコート、身頃や袖にプロテクターがついた甲冑のようなジャケット、シャッター柄のシャツやパンツ、ゆったりとしたボリュームの花札柄のニット・・・。テーマは、ガレージ。少年が学校から帰宅して、"自分だけのお城"である自宅の倉庫(ガレージ)にこもるというストーリーを想像し、そこにありそうなアイテムと洋服を結びつけた。東京らしいストリートのクールさと、海外のモードを飲み込んだようなスタイルは、東京コレクションのデビューにして大きな足跡を残した。
http://www.phenomenon.tv

DESIGNER INTERVIEW

ポートフォリオ

photograph: Norifumi Fukuda (B.P.B.)

——
初めてのショーを終えて、その後の反響はいかがでしたか。
オオスミ タケシ(以下O)
いろいろなことを聞きますけど、見てもらいたい人に届いたので、結果的にはやって良かったなと思っています。自分の中では満足している気持ちもあるんですけど、そこで生まれた反省点や修正したい箇所など、次への欲も出てきました。例えば、音楽、会場、モデル、観客がもっと混じり合うにはどうしたらいいのか。今はすごく漠然としていますけど、どうしたらもっとお互いが距離感を縮めて、混ざり合った空気感が作れるのか。今回の経験を活かして、すでに次のショーに向け、準備を進めています。
——
なぜ今のタイミングでショーを行ったのでしょうか。
O:
以前からショーに対して強い憧れを抱いていました。ブランドを始めた2004年から展示会形式で発表をしてきましたが、毎シーズン、インスピレーションが音楽なので、テーマ性やムード、洋服のコーディネートなど、伝えきれない部分が多く悩んでいました。展示会の時は、DJに入ってもらって会場の雰囲気作りを大切にしてきましたが、もっとダイレクトに伝えたいと思いました。
——
秋冬のコレクションは、どのような音楽からインスパアされましたか。
O:
テーマに落とし込んだガレージロックが根底にあります。イギー・ポップなどのルーツ的な1960年台の作品から近年のものまで、さまざまなミュージシャンの音楽を聞きながら製作しました。おそらくガレージロックってもともと倉庫のような雑然とした場所で奏でる粗いサウンドのロックだと思うんです。そういうところから、単純にガレージ=倉庫というインスピレーションの中からストーリーを組み立て、そこに眠っていそうな鎧、ロープ、ぞうきん、タイル、花札など、ありとあらゆるものを自分が着たいと思う洋服に重ね合わせていきました。
——
メルトンのジャケットとハーフパンツに、プリーツを施したロングシャツを合わせたファーストルックは特に印象的でした。ドラマチックで、カジュアルという雰囲気とはひと味違う、エレガントなイメージもありました。
O:
今、メンズのスカートが注目されていますが、実はそこには関係ありません。清楚で知的な少年が学校の音楽室から、自分の宝物が詰まった倉庫に帰っていくようなイメージに、日本古来の袴が持つ規律のある雰囲気を重ね合わせました。だから、女性的なフェミニンさではなく、逆に男らしさを描いたつもりです。モデルも未成年を多く起用し、未完成で未熟な部分を特に強調しました。
——
ショーの中盤に登場したヒョウ柄のアイテムは、何をイメージしたものでしょうか。
O:
少年がお父さんと一緒に猟へ行くストーリーを考えて、倉庫に鎧と一緒に、猟道具一式があったら面白いと思って(笑)。そのジョーク的な流れから、猟ってきた毛皮をイメージして作りました。ゴージャスというよりは、ハードで野性的な雰囲気です。
——
クリエーションについて聞いているとオオスミさんが手掛けるストリートブランド、スワッガーとは洋服の組み立て方が違うと感じます。そこでアイテムを広げていくというやり方もあったと思うのですが、なぜフェノメノンを始める必要があったのか教えてください。
O:
確かに2つのブランドは似ている要素もありますけど、フェノメノンでは自分が特に着たいと思うアイテムを作っています。大きな差ではありませんが、人に話したいことと、話したくないことの差というか。特に自分のイメージを先行して作っているので、他人が関わるものとはまったく異質です。人が増える分、余計な要素が増えることと同じで、できるだけ余計な部分を排除して自分自身のイメージに近づけたいと思っています。
——
洋服に興味を持ち始めたきっかけと、スワッガーを立ち上げた経緯を教えてください。
O:
洋服に興味を抱いたのが中学生ぐらいの時で、その時も音楽が最初でした。好きなミュージシャンの格好がしたいとか、着用しているアイテムがほしいとか。音楽と一緒にファッションを俯瞰することは、自分がミュージシャンとして活動をするようになってからも変わらず、その気持ちがある時、洋服を作りたいという気持ちに変わりました。その後、CDの売上げを注ぎ込んで、趣味のレベルでTシャツやGパン、シャツなどを作り、卸先も何も決まっていない段階からスワッガーをスタートしました。
——
その音楽活動というのが、'94年に始めたヒップホップユニットのシャカゾンビですよね。当時、オオスミさんの回りで活動をしていたミュージシャンとは現在も繋がりはありますか。
O:
今回のコレクションでベストやハーフパンツに用いたカモフラージュ柄は、もともと自身もヒップホップユニットのキミドリとして活動し、現在はグラフィックデザイナーとして活躍する石黒景太君にやってもらいました。石黒君と一緒に仕事をしていると、面白い発想をする人は、クリエーションをするという点において音楽も洋服も関係ないんだと感じますね。こうやって一緒に仕事ができることが嬉しいし、当時から彼のような先輩に抱く憧れの気持ちは、今も変わりません。今回、多くのミュージシャンにショーのチケットを出しましたが、忙しいのかあまり来てもらえませんでした(笑)。今後は、もっと多くの方に見てもらいたいです。
——
フェノメノンのような東京のストリート感覚と海外のモードを組み合わせたようなクリエーションは、サスクワッチ・ファブリックスやファセッタズムなどのブランドからも共通する部分を感じます。彼らのことはどのように思っていますか。
O:
サスクワッチ・ファブリックスとファセッタズムのデザイナーは友達です。クリエーションのスタンスや共感する部分も強い。親近感もあって大好きだし、いつか一緒に何か面白いことができたらいいなと思っています。
——
サスクワッチ・ファブリックスは、原宿のストリートから出てきていると言うだけあって、洋服に独特なひと味がありますよね。ファセッタズムは、目標がコム デ ギャルソンってはっきり言っています。オオスミさんにとってコム デ ギャルソンとは、どのような存在なのでしょうか。
O:
他にもたくさん好きなブランドがありますけど、やっぱり一番と言っていいくらい好きです。スタイルというかマインドというか、自分の中では大きな憧れのような存在だと思っています。