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MIKIO SAKABE

NEW CREATORS 3

ニュークリエーターズ 3

2011.07.05 update | COLLECTION

上の写真は、ミキオ サカベのコレクション。秋葉原を中心に活動するアイドルグループ「でんば組inc.」のライブと一緒にショーを展開した。

2000年代以来、アニメやマンガ、オタクカルチャーは、海外でも大きく取り上げられ、日本の現代文化の無視できない潮流となってきている。にもかかわらず、それに対応したファッションの側からの反応や新しい動きはこれまでほとんどなかった。それが昨年あたりから、目に見える形でアクションが起こっている。ここでは、そのうち、注目すべき3ブランドをご紹介する。
女子高生のルーズソックスや、OLの制服じみたスーツ、アイドル像など、日本の特異な衣文化を批判的にとらえるのではなく、そこに流れる生き生きとした「今」の感覚を肯定してファッションに取り込もうと挑戦しているアントワープ留学組のミキオ サカベ、5年にわたるフランス滞在を終え、帰国してからオタクカルチャーに強い関心を持ち、身につけた高い技術を新しい分野の開拓に向けているハトラ、やはりフランス留学後、アニメキャラクターの服の造形にインスパイアされたコレクションを発表し始めたクロマ(元ジュンヤスズキ)。奇しくも留学生たちが巻き起こしている新しいクリエーションに期待したい。

MIKIO SAKABE

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MIKIO SAKABE

MIKIO SAKABE
ミキオ サカベ

Designer
Mikop Sakabe, Shueh Jen-Fang
坂部三樹生、シュエ・ジェンファン

date:April 22th 2011
start:20:00
place:Tsutaya Tokyo Roppongi

今回は、オタクカルチャーとリンク。秋葉原ディアステージを中心に活動するアイドルグループ「でんぱ組Inc.」を東京のTSUTAYA TOKYO ROPPONGIに特設したステージに迎え、カラフルなミニショー「最前ゼロゼロ」を披露。でんぱ組inc.はパステルカラーのコスチュームとそろいの二次元的なウィッグを着用。彼女たちが歌って踊る姿を、トップオタと呼ばれる熱狂的なファンたちが最前列で一体となって見るーーそしてその周りを、今シーズンのミキオ サカベのコレクションをまとったモデルたちが、対照的な暗い表情でうつむき加減に歩くという複雑な構成。コレクションのテーマは、16世紀から19世紀までの西洋の歴史的衣装の、現代のカジュアルな素材による再構築。グレーや黒などのダークなトーンでまとめたが、死んだ鳥の刺繍を施したウールやニットなど凝った素材は美しく、印象的だった。特製の超ロング丈の「アトムブーツ」も今回のトライアル。

www.mikiosakabe.com
MIKIO SAKABE tel.03-6809-6991

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

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HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA

HATRA
ハトラ

Designer
Nagami keisuke
長見佳祐

photographs:Maki Taguchi
stylist:Sota Yamaguchi
model:Shohei Yamashita

ハトラは2010年より、「部屋」を主題に居心地のよい服を提案しているユニセックスブランド。シーズンにかかわらず、フードウェアを中心に、服と体の間にある"個人的な"スペースをデザインし、部屋の心地よさと安心感をそのままストリートに持ち込めるようなブランドを指向している。デザイナーの長見佳祐は、エスモード(パリ)のマスターコースを修了後、マルティーヌ・シットボンやアンヴァレリー・アッシュのもとで経験を積んできたが、帰国後関心が向かったのは、オタクカルチャーなどとリンクするファッションの表現だったところが興味深い。アニメやイラストのキャラクターがもつ中性性を生かすために、股、胸、ウエストを意識させる形を極力避け、スウェットという素材を使いながら上質感や凝った造形を探求していくところに、非凡なオリジナリティを感じる。袖を通して着用する"畝腕バッグ"や、カオスラウンジのアーティスト、埋名(マイナ)によるテキスタイルグラフィックも秀逸。

hatroid.com
contact:hatroid@gmail.com

CHRONI

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CHLOMA
クロマ

Designer
Junya Suzuki, Reiko Sakuma
鈴木淳哉、佐久間麗子

photographs:chloma

ジュンヤスズキというブランド名で、2010年春夏より活動を開始してきたデザイナーの鈴木淳哉と、佐久間麗子。これまでは、キャラクターやアニメ、ポケモン、プラモデルといった日本のサブカルチャーにインスピレーションを得た、コスチューム的な服を得意のテクニカルなパターンを駆使してデザインしてきたが、ブランド名をクロマ(chloma)と改名した今シーズンは、より現実的な衣服としてのアプローチをを見せた。点数は少ないものの、"3.4頭身のための、プラモデルをイメージした服"は、素材の選択や仕上がりも美しく、オリジナリティがある。テーマは「柔らかいメカ少女」。コスプレやカワイイ文化にひそむ庇護されるものとしての少女像から一歩出て、メカという男性的な記号と少女性を併せ持つ衣服を提案。素材には、二重織の厚手ウールと中綿のスポーツ素材を使用。柔らかく丸みが出る素材で作ることによって、男性性と女性性のバランスをみせることに成功した。アニメからの発想自体、ファッションのコレクションの中では数少ないだけに、これからの展開が楽しみである。

contact:info@chloma.com