みなさんこんにちは。
今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。
工程分析表に従い各パーツを縫い上げます。
最後のまとめの作業としてボタン穴を作る作業があります。
機械で穴かがりをすることが出来ますが、私は手でかがります。
一針一針丁寧にかがられたボタン穴、
ひとつひとつに表情が生まれて既製品とは違う優しい雰囲気に仕上がります。
今回は手作業で作る鳩目つき穴かがりの解説をしたいと思います。
穴かがりを辞書で調べると、
ボタン穴やひも通し穴などに切込みを入れて丈夫にかがること、
つまり生地に穴を開けてそこを糸でかがることをいいます。
穴かがり一つとっても様々な種類があります。
シャツボタンを留める穴は"両止め穴"、
ジャケットやコートに用いられるのが"鳩目つき穴"、
ベルトのバックルの止め穴に用いられるのが"鳩目穴"、
ジャケットの袖口のあきみせなどに用いられるのが"眠り穴"、
と用途と場所によって色々な穴かがりがあります。
タンスに眠っている服を手にとってそれぞれの穴の違いをを見比べてみると面白いかもしれません。
今回ご紹介するのは鳩目つき穴です。
ジャケットやコートのボタンを留める部分を鳩目穴といいます 。
まずボタン穴の大きさのステッチをかけます。
針目は1m/mで長さは27m/m横幅は3m/mです。
穴を開ける場所にステッチをかけます
穴を開ける道具です。
左 はと目のみ 丸い穴を開けます
右 のみ ボタンホールカッターとも言います
ステッチを入れた中心の位置に、
まずのみで切り込みを入れ、
はと目のみで丸い穴を開け、
穴が開き、小バサミで角を落とします。
穴開け終了です。
次は糸で穴をかがっていきます。
糸は絹糸 太さ16号 色番 70
また、糸には撚りがかかっています。
撚りが解けないように糸の摩擦を防ぎ、すべりを良くするため糸に"ろう"をつけます。
糸とろう
糸に"ろう"をつけて、
糸を紙ではさみ、アイロンをかけます。
アイロンを紙の上に置き糸を引っ張ります。
ろうをつける前とつけた後を比較すると違いが明確です。
上 ろうびき後 下 ろうをつける前
下準備が終わり穴をかがっていきます。
針に糸を通し、
裏側から針を刺し、
糸を表に出し、
周囲を縫います。
丸い部分は細かく縫います。
幅は約1.5m/mです。
この状態にして、
次に針を切り込みの下にいれ、
針を下から刺し、
輪の部分に下から針をいれ、
糸を引っ張り結び玉を作ります。
この作業を繰り返します。
結び玉が出来てきます。
こつは、とにかく多く作り慣れることです。
最後の部分は、横に2本、たてに2本糸を渡し、
裏側のかがり目に糸を通して糸がほどけない様に止めます。
最後にアイロンで整えて完成です。
糸の引き方、針の間隔によって形も変わってきます。
機械よりも仕上がりが柔らかく、生地への負担も少ないので優しい雰囲気になります。


