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クリエーターズ・ブログ 太田和義

09/01/01 Thu 11:47
明けましておめでとうございます。

2009年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

今年もブログ共々どうぞ宜しく御願い致します。



服は着る人自身を伝えるものであり、その人のライフスタイルに合ったデザインを提案するのがデザイナーの仕事です。
デザイナーの個性も大事ですが、服が目立ってはいけません。
主役は着る人です。


BRAND-IMAGE-PHOTO.jpg

BRAND-IMAGE-PHOTO 2.jpg


繊細で美しく。
優しくて上品で。

そんな女性のためのデザインです。

赤いコートです。

赤ずきん、赤いくつなどの童話、
紅一点、
など赤は女性を表す色として使われています。

女性を美しく見せる色ですが、強い色なので赤に着られてしまうこともある難しい色です。
さらりと赤いコートを着こなす彼女は、とても素敵な女性です。


次回は製作過程を通して作品を解説いたします。




08/12/25 Thu 18:22
みなさんこんにちは。

今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。


前回は"鳩目つき穴かがり"をご紹介しましたが、
もうひとつ、"鳩目穴"をご紹介します。

ベルトを留める小さな穴、
その部分に穴を開けてかがります。

まず、目打ちで穴を開ける位置に印をつけます。

目打ちでしるしつけ.jpg


印を付けた位置をはと目のみで穴を開けます。

穴あけ.jpg


穴が開きました。

鳩目穴あけ終了.jpg


次に穴をかがっていきます。
かがり方は前回解説した鳩目つき穴かがりと同じです。
使用する糸や糸の下準備は前回解説したものと同じです。

穴の周りを細かく縫います。
穴から約0.15mm周りを縫います。

穴の周りを縫う.jpg


1針1針、細かく縫います。

穴の周りを縫う 2.jpg


穴の周りを縫う 3.jpg


次に穴をかがっていきます。
針を穴の下から入れて、

鳩目穴かがり 1.jpg

針を下から通し、
わっかを作り、

鳩目穴かがり 2.jpg


わっかの部分の下から針を入れ、

鳩目穴かがり 3.jpg


糸を右に引き、

鳩目穴かがり 4.jpg


結び玉を作ります。

鳩目穴かがり 5.jpg


この作業を繰り返します。

鳩目穴かがり 7.jpg


鳩目穴かがり 6.jpg


周囲をかがり終えた後、

鳩目穴かがり 8.jpg


裏側の縫い目に針を通し結び玉をつくり終了です。

縫い目に針を通して解けないように玉止めします。

鳩目穴かがり 9.jpg


完成です。

鳩目穴かがり 10.jpg


鳩目穴かがり 11.jpg


全ての工程が終わり、最後に仕上げアイロンをかけます。

仕上げアイロン 1.jpg


アイロンのかけ方1つで服の見え方ががらりと変わります。
職人技が光る重要な作業の1つです。

仕上げアイロン 2.jpg


仕上げアイロン 3.jpg


内ポケットです。
ジグザグの飾りが付いています。
"リックラック飾り"と呼ばれるものです。
見せたい裏地を演出します。

内ポケット リックラック飾.jpg


力ボタンです。
ボタン付け部分の布の補強と、裏の仕上がりの美しさを兼ねたものです。

力ボタン.jpg


裾の部分です。
巻縫いです。
布の断ち目の始末の方法の1つです。
手で縫います。

巻縫い.jpg


奥まつりです。
裏地を表地の伸びに順応させるための方法です。
裏地がつれるのを防止します。
手まつりはミシンで縫い上げるより柔らかく仕上がります。

奥まつり.jpg


裏のボタンです。

裏のボタン.jpg


頭の部分です。
このように仕上げました。

頭の部分.jpg


マヌカンに着せて仕上がりを確認します。

完成 前.jpg


完成 後.jpg

ベルトのバックルです。
革製のバックルを使用しています。
生地の色合いと作品の雰囲気に相応しいものを選びました。

バックル.jpg


頭からかぶるためのコートですが、
ケープのように羽織って着ることもできます。

ケープバージョン.jpg


今回はマヌカンに着せていますが、人が着ると表情ががらりと変わります。
服は人が着て完成します。
着る人によって服のイメージも全く違うものになります。
また別の機会になりますが人が着た時の写真をご紹介いたします。


今回で装苑賞の解説は終了です。
作品を通して1つの服が完成するまでのプロセスをご紹介しましたが、
1着に込められた作り手の愛情といいますか、そういうものが少しでも伝われば幸いです。

服の作り方は千差万別で、色々なブランドの服を見比べてみることで新しい発見があると思います。
またそれを知ることでより服に愛情がわくことでしょう。

デザイナーのこだわりを見つけてそれを共有して、もっと服を楽しんでいただければと思います。

疑問・質問・感想等はこちらのメールまでお願いいたします。
bfbcreation@gmail.com


それではまた次回。






08/12/18 Thu 15:21

みなさんこんにちは。


今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。



工程分析表に従い各パーツを縫い上げます。


最後のまとめの作業としてボタン穴を作る作業があります。

機械で穴かがりをすることが出来ますが、私は手でかがります。

一針一針丁寧にかがられたボタン穴、

ひとつひとつに表情が生まれて既製品とは違う優しい雰囲気に仕上がります。

今回は手作業で作る鳩目つき穴かがりの解説をしたいと思います。


穴かがりを辞書で調べると、

ボタン穴やひも通し穴などに切込みを入れて丈夫にかがること、

つまり生地に穴を開けてそこを糸でかがることをいいます。

穴かがり一つとっても様々な種類があります。

シャツボタンを留める穴は"両止め穴"、

ジャケットやコートに用いられるのが"鳩目つき穴"、

ベルトのバックルの止め穴に用いられるのが"鳩目穴"、

ジャケットの袖口のあきみせなどに用いられるのが"眠り穴"、

と用途と場所によって色々な穴かがりがあります。

タンスに眠っている服を手にとってそれぞれの穴の違いをを見比べてみると面白いかもしれません。


今回ご紹介するのは鳩目つき穴です。

ジャケットやコートのボタンを留める部分を鳩目穴といいます 。


まずボタン穴の大きさのステッチをかけます。

針目は1m/mで長さは27m/m横幅は3m/mです。


穴を開ける場所にステッチをかけます


鳩目穴ステッチ.jpg



穴を開ける道具です。

左 はと目のみ 丸い穴を開けます

右 のみ ボタンホールカッターとも言います

はと目のみとのみ.jpg


ステッチを入れた中心の位置に、

まずのみで切り込みを入れ、

穴あけ のみ.jpg


はと目のみで丸い穴を開け、

穴あけ はと目のみ.jpg


穴が開き、小バサミで角を落とします。

角落とし.jpg



穴開け終了です。

穴あけ終了.jpg


次は糸で穴をかがっていきます。

糸は絹糸 太さ16号 色番 70

また、糸には撚りがかかっています。

撚りが解けないように糸の摩擦を防ぎ、すべりを良くするため糸に"ろう"をつけます。


糸とろう


糸とろう.jpg



糸に"ろう"をつけて、


ろうつけ.jpg


糸を紙ではさみ、アイロンをかけます。

アイロンを紙の上に置き糸を引っ張ります。


ろうびき アイロンかけ.jpg


ろうをつける前とつけた後を比較すると違いが明確です。


上 ろうびき後  下 ろうをつける前

糸の違い.jpg



下準備が終わり穴をかがっていきます。


針に糸を通し、

裏側から針を刺し、

穴かがり 1.jpg


糸を表に出し、


穴かがり 2.jpg


周囲を縫います。

丸い部分は細かく縫います。

幅は約1.5m/mです。

穴かがり 3.jpg


この状態にして、

次に針を切り込みの下にいれ、

穴かがり 4.jpg


針を下から刺し、


穴かがり 5.jpg


輪の部分に下から針をいれ、

穴かがり 6.jpg


糸を引っ張り結び玉を作ります。

穴かがり 7.jpg


この作業を繰り返します。

穴かがり 8.jpg


結び玉が出来てきます。

穴かがり 9.jpg


こつは、とにかく多く作り慣れることです。

穴かがり 10.jpg


最後の部分は、横に2本、たてに2本糸を渡し、

穴かがり 11.jpg


裏側のかがり目に糸を通して糸がほどけない様に止めます。

穴かがり 12.jpg


最後にアイロンで整えて完成です。

穴かがり 13.jpg


糸の引き方、針の間隔によって形も変わってきます。

機械よりも仕上がりが柔らかく、生地への負担も少ないので優しい雰囲気になります。


次回は装苑賞の作品のまとめをします。


08/12/11 Thu 12:03
みなさんこんにちは。

今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。


裁断し芯を張った各パーツを縫い合わせていきます。

工程分析表に書かれているように、1着の服が完成するまでの道のりは長く険しいものです。
工程の順序を間違えると時間と労力を割かれ仕上がりに影響します。
そしてどのように仕上げれば美しい服になるかを考えて作業する必要もあります。
手作業とミシンなどの機器を上手く使い服を仕上げます。
今回は袖の工程を例にして作業を解説します。

袖には表袖と裏袖があります。
それぞれを縫い合わせた後それを合体させます。


左:袖裏  右:表袖

袖裏と表袖.jpg


袖の裾は見返しになっています。
カーブのラインをきれいに仕上げるためこの仕立てをしています。

見返しと裏地の境目の縫い代に切り込みを入れています。

裏地と見返しの縫い代.jpg


表地は割りアイロン、裏地は片返しアイロンにするためです。
縫い代の厚みを押さえすっきり仕上げることが出来ます。

表袖と袖裏を合体させます。
ここでは裾を縫い合わせます

表と裏.jpg


裾を合わせて合い印を合わせます。
縫い目の境目など目立つ場所は、1度ミシンで仮止めをするとずれないできれいに縫うことができます。

縫い目を確認し、

裾の合い印.jpg


ミシンで仮止め、3針くらい返し縫いで、

合い印ミシン.jpg


仮止め終了。

仮止め.jpg


ミシン縫いをきれいに仕上げる道具としてサンドペーパーがあります。
縫いずれ、縫いつれをなくしきれいに仕上げることが出来ます。


サンドペーパー

サンドペーパー.jpg


使い方です。
押さえ金で布との間にはさみます。

サンドペーパーと押さえ金.jpg


作業に戻ります。
合い印を合わせて裾を縫います。

裾地縫い.jpg


縫い代を整理します。
カーブしているところには切り込みを入れます。
すっきり美しく仕上げるためです。


切り込み

切り込み.jpg


切込みを入れた後、アイロンで縫い代を割ります。
アイロン道具にも様々なものがあります。
私が主に使うのはこの2つです。


袖まんと仕上げまんじゅう

袖まんと仕上げまんじゅう.jpg


これ以外にも様々なものがあります。
アイロンをかける場所によって使い分けています。

次は裾の縫い代の割りアイロンです。
袖まんを中に入れてアイロンで割ります。

割りアイロン.jpg


割るとこうなります。

割りアイロン後.jpg


切込みを入れた部分がよく分かります。

アイロンで縫い代を割った後、縫い代を整理します。
表側の縫い代は0.4cm、裏側の縫い代は0.7cmに縫い代を整理します。
すっきりきれいに仕上げるための縫い代整理です。
布の厚みや、どういう風に仕上げるかによってこの値も変わってきます。


縫い代整理

縫い代整理.jpg


整理後

縫い代整理後.jpg


縫い代を整理した後ひっくり返します。

ひっくり返す.jpg


ひっくり返し 2.jpg


生地が浮いているのでアイロンで整えます。
整える時に0.2cm裏を控えます。
控えられているほうがきれいにすっきり見えるので裏を少し控えます。
パターン上でこの"控える"という操作をしているので問題はありません。


アイロンで整えて、

アイロンで整える.jpg

裏を0.2cm控えます。

控える.jpg


次は裾にステッチをかけます。
ステッチをかける前にしつけで表地と裏地を縫い止めます。
表と裏をなじませる感覚でしつけます。

袖まんを土台にして生地をなじませながら、
まち針で仮止めをして縫い針でしつけます。


しつけ.jpg


しつけ後。

しつけ2.jpg


裾から5.5cmの位置にもステッチをかけるので案内線の意味も含めてさらにしつけます。
要領は同じです。


しつけ3.jpg


次はステッチをかけます。
サンドペーパーを使いながらステッチをかける生地がずれないのできれいに仕上がります。


ステッチ後

ステッチ後.jpg


ステッチ後、アイロンをかけて表と裏をなじませます。
なじませることが重要です。

アイロンで整理.jpg


つぎは"中とじ"という作業です。
このままだと裏地が浮いてしまいます。
簡単に言うと、中とじは表地と裏地をくっつける、という作業です。
表と裏の縫い代を縫い合わせてくっつけます。
しかしきっちり縫ってしまうと裏地の"遊び"がなくなり着心地に影響します。
裏地の遊びをなくさないためにゆるく縫うことが重要です。


表と裏の縫い代、

表と裏の縫い代.jpg


縫い代の断ち端、合い印をあわせて手縫いします。

中とじ.jpg


裏地の遊びを意識しながらゆるく縫います。
糸が浮いています。

中とじ2.jpg


最後に仕上げアイロンをかけて表と裏をなじませます。
表地と裏地がなじみ、布に柔らかい表情が生まれます。

仕上げアイロン.jpg


袖の完成です。

袖完成.jpg


袖下

袖完成 袖下.jpg


どのように仕上げるかはデザインによって異なります。
全ての作業が一生に残るものなので、妥協なく美しく仕上げる方法を考えて作業することがとても重要です。

次回は縫製とまとめの作業を通して作品の解説を致します。








08/12/04 Thu 15:24
みなさんこんにちは。

今回も装苑賞の解説を致します。


裁断の次は縫製です。

縫製仕様書と工程分析表を記載しました。

縫製仕様書とは、何をどのような方法、順序で作るのか内容を説明したり、規格寸法、素材、パターン、仕立て方、縫製機器、附属品等を細かく記載した書類のことをいいます。


縫製仕様書

装苑賞 縫製仕様書.jpg


工程分析表とは、製品の作り方を分かりやすく説明し、手際よく作業を進めるための作業工程を細かく記載した書類のことをいいます。


工程分析表 記号の説明
装苑賞 工程図記号.jpg

工程分析表 工程1

装苑賞 工程分析表 工程1.jpg



工程分析表 工程2

装苑賞 工程分析表 工程2.jpg


工程分析表 工程3

装苑賞 工程分析表 工程3.jpg


工程分析表 工程4

装苑賞 工程分析表 工程4.jpg



作業工程は100以上あります。
工程は早くてやりやすい方法を考えます。
手際よく正確に作業を進めて完成を目指します。

次回は工程ごとの作業を通して作品の解説を致します。










08/11/27 Thu 17:12
みなさんこんにちは。

今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。

前回の立体裁断より完成パターンを作成します。
マヌカンにシーチングを着せて、丈、布の分量、ポケットの位置、ボタンの位置等を決めます。

修正を重ねて完成したパターンです。


前身頃、ベルト、ポケット

前、ベルト、ポケット.jpg

後ろ上、下

後ろ上、後ろ下.jpg

表地 前と後ろ袖

表地 前と後ろ袖.jpg

裏地 前と後ろ袖

裏地 前と後ろ袖.jpg

衿、覆い布

衿、覆い布.jpg
※表地は黒字、裏地は赤字、芯地は緑字で表記しています。

前回のパターンからさらに前・後ろ身頃の布の分量を多くしました。
ベルトを締めることでしわが生まれ、その影が服に表情を与えて女性らしさを強調するシルエットになっています。
また、袖は外側を長くしました。


次は裁断です。

完成パターンを生地の上に置き裁断します。

デザインをする段階で生地を選びますが、この作業はとても重要です。
色や素材、柄はもちろん、生地の厚みや重さ、風合い、肌触り、織り組織など、
イメージしたデザインに相応しい生地を選ぶことで服の完成度が大きく変わってきます。
この作品は布の分量が多いため、硬く重い生地は相応しくありません。
また着心地に影響します。
そしてコートの機能性を満たす生地であることも重要です。

今回選んだ生地は写真の綿バーバリーです。


綿バーバリー

綿バーバリー.jpg


ロンドンのバーバリー社が商標登録している織物です。
ギャバジンの一種で、緻密に織られた丈夫な生地でさらに特殊な防水加工が施されています。
生地の柔らかさ、軽さ、さらにコート地の機能性を兼ね備えた今回のイメージに相応しい生地です。

裁断の前に軽くスチームアイロンをかけます。
しわを取り、生地の伸びを最小限に抑えるためです。


アイロン風景

アイロン風景.jpg


アイロン後は生地をしばらく置いておきます。


次に完成パターンを厚紙で作ります。


厚紙 完成パターン 後ろ

厚紙 完成パターン.jpg


パターンを生地の上に置き、チョークで写します。


写す風景

チョークで写す作業.jpg


チョーク

チョーク.jpg


引いた線の内側を裁断します。


チョーク跡

チョーク跡.jpg


裁断風景

裁断風景.jpg


パターンとのずれがないように細心の注意を払い、
素早くかつ効率よく作業することが求められます。
この作業を繰り返します。
裏地、芯地、スレキも同様に裁断し、芯は指定された場所にアイロンで接着させます。

裁断の次は縫製です。

次回は縫製を通して作品の解説を致します。




08/11/20 Thu 10:24
みなさんこんにちは。

今回も前回に引き続き装苑賞の解説を致します。


前回作図したものを布に写します。
使用する布はシーチングです。

立体裁断で形だしをする時は、シーチングと呼ばれる無地の綿の生地を使用します。
シーチングにも様々な種類があります。
立体するアイテム(ジャケット、コート、シャツ、パンツ等)、
そして実際に使用する素材に合わせてシーチングを選びます。
今回は厚手シーチングを使用しています。

作図した線を布に写します。

まず、基本となる線(今回は赤い線)を引きます。


基本線

装苑賞 解説 2-(38)-1.jpg


布の地の目線(縦の線)と、その線に対して垂直の線(横の線)を引きます。
1m定規と直角定規を使用すると正確に線が引けます。

作図した紙の上に布を置き、基本線を合わせて鉛筆で線を写します。


トレース風景

装苑賞 解説 2-(37)-1.jpg


愛用道具

装苑賞 解説 2-(40)-1.jpg


写すものは前、後ろ上、後ろ下、プリーツ別布、前袖、後ろ袖、衿、後ろ覆い布になります。

写した布に約2cm(修正が入ると思われる箇所は多めに)の縫い代を付け裁断します。

裁断したものをピン(針)で止めます。


ピン止め

装苑賞 解説 2-(17)-1.jpg


愛用道具2

装苑賞 解説 2-(24)-1.jpg


ピンで止め、それをマヌカンに着せ、
デザイン画と見比べて修正を加えます。




装苑賞 解説 2-(6)-1.jpg


後ろ

装苑賞 解説 2-(5)-1.jpg


デザイン画通りに作ることはとても重要です。
デザイナーの意思を読み取り、デザイン画の形を追及します。
パタンナーの技術とセンスを活かし、服の形を追求します。




装苑賞 解説 2-(2)-1.jpg


衿2

装苑賞 解説 2-(1)-1.jpg


前 拡大写真

装苑賞 解説 2-(3)-1.jpg


後ろ 拡大写真

装苑賞 解説 2-(4)-1.jpg


袖 拡大写真

装苑賞 解説 2-(8)-1.jpg


衿の大きさ、袖丈、身頃丈、バランス、布の分量、ボタンの位置、ポケットの位置、線の位置等。
答えはありません。
全体のバランスを見て、これがいい、という形を追求します。

立体裁断の次は裁断・縫製です。

次回は裁断・縫製を通して作品の解説を致します。



08/11/13 Thu 08:12
みなさんこんにちは。

今回は前回に引き続き装苑賞の解説をします。


作品のテーマは「COAT(体を包み込む)」です。
テーマに沿ったデザインをイメージしデザイン画に起こします。

服は人が着て完成します。
着る人をイメージできる服をデザインすることがとても重要です。

その人の人柄、ライフスタイル、何が好きで嫌いか、等。

服は着る人の性格や気持ちを表し相手にイメージを伝えるものであり、
服を着ることで気持ちが引き締まったり、周りの人を幸せな気持ちにさせたりすることができます。
例えば、オーダーメードのスーツであったり、ウェディングドレスであったり。

着る人をイメージして、その人の生活の中に自分が作る服が存在して、
その服が使われる状況や場面を想像し、その服が回りに与える影響力を考え、、、
と具体的なイメージをして、それ
をデザイン画に起こします。


デザイン画

装苑賞 デザイン画 1.jpg


デザインが決まり、次は作図をします。

この作品は頭で着ることができます。
そして布の分量が多いため、作図で大まかな形を決めて
それを立体裁断で調整をする、という作業になります。

作図は原型というものを使い行います。


原型
装苑賞 原型.jpg


7号、9号、11号等サイズにより大きさが異なります。
今回は9号サイズで作図しました。

原型の形を把握し、それに布をかぶせる感覚で線を引きます。
線は布の位置であり、どこに線を入れるかで服のシルエット・布の分量が変わってきます。


前身頃と衿
装苑賞 型紙.jpg

後ろ身頃
装苑賞 型紙-2.jpg


頭の位置を計算し、そこを基点に袖の長さ、丈の長さ、布の分量を計算します。
具体的な数値はありません。
引いた線のバランスを見て決めます。
感覚と経験を頼りに、布と体の空間を考え、美しい服を作るための線を探します。


作図の次は、立体裁断です。

次回は立体裁断を通して作品の解説を致します。


08/11/06 Thu 21:32
初めまして。
ファッションデザイナーの太田和義と申します。

このブログを通じて、服の奥深さ、面白さ、素晴らしさを伝えることが目的であり、
そこから生まれる新しいエネルギーを世の中に発信し、それが素晴らしいものになることを願って挨拶と代えさせていただきます。

まず初めに自己紹介を兼ねて、私の作品の解説をしたいと思います。


第79回装苑賞受賞作品

装苑賞 1.jpgのサムネール画像

テーマ「COAT(体を包み込む)」

私たちは服を着ます。
それは布が体を包み込むということ。
服が体を包み込む、包み込む=COAT
装苑賞では、そういう意味を持つCOATをテーマに作品を制作しました。

この作品は、雨の中コートを傘代わりに使用する人を見て、また、写真家 HENRI CARTIER-BRESSON の写真を見て、そこからデザイン発想しました。
突発的な雨が降ったときに傘代わりに使用することを目的としています。
素材はコートによく使われる防水性の高い綿バーバリーを使用しています。
頭からかぶっても窮屈にならないパターン(型紙と呼ばれるもの)展開をしています。

本来、服は肩で着るものです。
肩をしっかり作る事は服を作る上で重要なことです。
しかし、この作品は頭で着ることができます。
頭を基点としたパターン展開をしています。

次回はパターンを通じて、作品を解説致します。





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プロフィール

太田 和義

Kazuyoshi Ota

デザイナー。1981年東京生まれ。2005年、第79回装苑賞受賞後、パリクチュール組合学校・サンディカに留学。留学中、高田賢三氏のブランド「TAKADA」で研修。クラシック・クチュールを基本とした服を展開し、その服作りはヨーロッパのファッション関係者から高い評価を得ている。